JAPAN絵本よみきかせ協会 代表理事 景山聖子

コラム・インタビュー

2.絵本の読み聞かせをする上で大切なこと

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読みきかせを始めた当初、彼女が練習に選んだ場所は近所の公園だったと言う。

公園で遊んでいる子どもたちの好奇心を、どのようにしたら自身の読み聞かせに向けられるかと悩み考え抜き、現在のスタイルが作られたそうだ。

その行動からは、上手く読もうとすることではなく、子どもを大切に思う気持ちから「本当に子どもが喜ぶ読み聞かせを」を追求してきたという彼女のひたむきな姿勢が窺がわれる。

 

――読み聞かせをする上で、子どものリアクションを感じ取ることを大切にされていますね。

 

もともとアナウンサーという仕事をしてきて、さらにナレーション・朗読の技術を身につけてきたつもりでしたから、子どもへの読み聞かせもできるだろうという思い込みがありました。

講演を始めて、幼稚園や小学校で読み聞かせをするようになって、子どもたちはとても静かに聞いてくれたんですけど、なにか“あったかい空気”にならなくて…これまでの技術を使って朗読をすれば、内容は伝わるし、聞いてもらえて「上手だね」という回答も来るんですけど、でも「つまんなかった」という子もいなくて、本心のところに触れられない…それにより、なにか見えない壁のようなものを感じました。

その経験から、飾らない意見をきける公園に出ていったんですね。ところが、公園で読み聞かせをすると子どもがすぐいなくなるんです。技術を使ってやってるはずなのに、子どもがひとりふたりと滑り台へ行っちゃったり、お砂場へ戻っちゃったり…「あれ?どうしてなんだろう」と思いました。

そこから技術じゃない「この人」っていうのがすごく大切なのかなって感じるようになりました。素の自分でお話を楽しみながら、一緒にその世界を共有していくことが一番大切だと思うようになってから、いろんな技術を崩し始めたんですね。

例えば、ページがめくれない時にも「あ、あ、あーっ!」とか「ちょっと待ってね」とか「もうちょっと頑張ってみる」とか「手伝ってくれる?」とかそういうふうに子どもと対話すると、子どもの目が輝いたり、身を乗り出して、2,3人が手伝ってくれる。すると「ありがとう!めくれたねぇ。じゃあ、次いっていいかな?」となります。

今この子たちが、このお話で何を楽しみたがっているかだったり、また私という人間をどう表現したら子どもが楽しめるのかと考えていったら、次に繋がっていったんですね。

「絵本を技術で読むだけではない、人としての温もりのプラスアルファが大切だ」と現場に出て痛いほど知った。

その経験があったから、子どもから支持されるようになりました。

 

 

 


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