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保護者への「朝食指導」について

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あなたの勤めている保育園では子どもの保護者に対し、「朝食指導」は行われていますか?

最近では子どもの親にあたる世代の方が若いころから朝食を摂らない生活をしていたため、今でも自身が朝食を摂らず、また子どもにも朝食を摂らせないままで保育園へ預けられてしまうというケースが少なくはありません。

しかし保育園の子どもたちは朝から元気に、体をたくさん動かして遊び、疲れたころに昼食から午睡へという一日の流れを取っている園も多く、子どもが午前中元気に遊ぶためには朝食は欠かせません。

そこで保護者へ向けて子どもの朝食について指導を行ったり、おたよりなどで「朝食をちゃんと食べましょう」という内容を発行したりと、保育園側としても対応を工夫しているところが多くなっています。

平成26年に行われた厚生労働省の調査によると、男性の14.3%、女性の10.5%が朝食を摂っておらず、世代別では男女ともに1人暮らしの20代が最も多く、実に40%以上の人が朝食を摂っていないということが当時の調査で明らかになりました。

大人が自分で決めた生活リズムに合わせて朝食を摂らない、というのであれば、それは本人の好みですのであまりとやかく言うことでもないかもしれませんが、朝食を摂るかどうかで午前中の集中力などに影響があるといわれています。

身体を動かすためのエネルギー源を取っていないわけですからこれは当然と言えるでしょう。

小さな子どもの場合、エネルギーの摂取や朝食によっておなかの調子を整えたりするなどの体調面での効果だけではなく、もう一つ大切な意味があります。それは子どもの「機嫌」です。

小さな子どもですから、お腹が空いていればご飯が食べたくなり、それが叶えられなければ機嫌が悪くなります。

まだうまく言葉がしゃべれないくらいの年齢であれば、お腹が満たされなければ泣き叫んでしまうでしょう。これではせっかくの楽しい保育園生活を楽しめなくなってしまうので、保護者に対して子どもにちゃんと朝食を食べさせてほしいということを保育園から指導する場合があるのです。

また、保育園や幼稚園の後、学校に通うようになってからはまた別の意味を持ちます。学校では保育園で遊ぶのと違い、勉強をするわけですが、大人と同じように朝食を摂らないと集中力に影響します。午前中の授業に集中できず、勉強に影響が出てくるかもしれません。

さらに、就学前の小さなうちから朝食を摂ることを習慣付けておかないと、いざ就学してから朝食を摂らせようと思ってもなかなか習慣化しにくいということもあるでしょう。

このように小さな子どもにとって朝食を摂ることは大切な意味を持ちますので、保護者の方に対する指導が必要になることもある、ということを知っておいてくださいね。

 

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