保育士お役立ちコラム

学童保育指導員が続かない理由とは?職場選びの基準も解説

学童保育指導員として働くなかで「もう続けられないかもしれない」と感じたことはありませんか。

子どもと向き合う仕事はやりがいがある一方で、給料や人手不足、保護者対応などに悩み、心身ともに疲れてしまう方も少なくありません。

 

本記事では、学童保育指導員が続かない理由を整理しながら、後悔しない職場選びのポイントを解説します。

環境を見直すことで、自分に合った働き方が見つかる可能性があります。

学童保育指導員とは

学童保育指導員とは、小学生が放課後や長期休暇の時間を安全に過ごせるよう支援する職員の総称です。

学童保育は「放課後児童クラブ」とも呼ばれ、保護者が日中家庭にいない子どもに生活の場を提供する施設として位置づけられています。

 

指導員は子どもたちの成長を見守りながら、安心して過ごせる環境づくりを担います。

主な仕事内容は、子どもの安全管理や健康状態の確認、室内外での遊びのサポートや保護者への連絡などです。

学校や地域と連携しながら、生活習慣や社会性が身につくよう支援する役割も求められます。

 

学童保育指導員と保育士の主な違いは、対象となる年齢や業務内容です。

保育士は主に乳幼児が対象で「保育士資格」が必要ですが、学童保育指導員は小学生の放課後生活を支える仕事で、資格がなくても働ける場合があります。

 

なお、学童保育の現場では、一定の資格や実務経験を満たし、研修を修了すると「放課後児童支援員」として勤務が可能です。
原則として支援の単位ごとに2名以上の職員配置が求められているため、資格を取得しておくと転職やキャリアアップの面で有利になりやすいです。

学童保育指導員の仕事が続かないと言われる理由

学童保育指導員は子どもと関わるやりがいのある仕事ですが、続かない仕事と言われることも少なくありません。

 

この背景には、給与や勤務形態、業務量など、学童保育特有の働き方が関係していると考えられます。

ここでは、学童保育指導員が続かないと言われる理由を分かりやすく解説します。

学童保育指導員が続かないのは本当?

学童保育指導員は必ずしも続かない仕事ではありませんが、人材不足に悩む施設も一定数存在します。

こども家庭庁の調査によると、放課後児童支援員等の定着状況に「課題がある」と回答した割合は以下のとおりで、公立施設を中心に高い傾向が見られます。

 

  • 公立公営:65.5%
  • 公立民営:49.4%
  • 民立民営:25.9%

 

ただし、すべての職場に当てはまるわけではなく、勤務環境や運営方針によって働きやすさには差があります。

「学童保育指導員は続かない仕事」と一括りにするのではなく、職場ごとの条件を見極めることが大切です。

 

出典:こども家庭庁「放課後児童支援員等の人材に関する調査研究

学童保育指導員が続かない理由

学童保育指導員が続かない理由はさまざまですが、給与や勤務条件などの待遇面の課題や、人手不足による業務負担が影響しています。

ここでは、学童保育指導員が続かないと言われる主な理由を解説します。

給料と仕事内容が見合わない

学童保育指導員が続かない理由として、給与と仕事内容のバランスに不満を感じやすいことが挙げられます。

厚生労働省の職業情報サイトによると、学童保育指導員の平均年収は約300万円台後半とされており、ほかの保育関連職種と比べて高い水準とはいえません。

 

一方で、子どもの安全管理や保護者対応、行事の企画・準備など責任の重い業務を担います。

行事準備や連絡対応が勤務時間外に及ぶケースもあり、業務量に対して十分な報酬が得られないと感じる人もいるでしょう。

 

出典:job tag(厚生労働省職業情報提供サイト)「学童保育指導員

体力的にきつい

学童保育指導員の仕事は体力的な負担が大きいのも、続かない理由の一つです。

放課後の時間帯は業務が集中し、子どもたちの見守りや遊びの対応で立ち仕事が続きやすい傾向があります。

 

屋外での遊びやレクリエーションに付き添う場面も多く、常に周囲に気を配り、動き続けなければなりません。

夏休みなどの長期休暇中は朝から夕方まで勤務する場合もあり、通常の放課後より体力的な負担が大きくなります。

こうした日々の疲労が積み重なり、体力面への不安から離職を検討する人もいます。

人手不足で負担が大きい

学童保育の現場では、人手不足が原因で業務負担が大きくなりやすいことも課題とされています。

職員数が十分でない場合、一人の指導員が多くの子どもを見守る必要があり、仕事量が増えます。

 

日々の保育だけでなく行事準備や保護者対応などの業務も重なると、休憩を取りにくい日もあるでしょう。

人手不足が続くと新人教育まで手が回らず、職員の負担がさらに増える悪循環が生まれ、結果的に離職につながります。

子どもの命を預かる責任が重い

学童保育指導員は子どもの命と安全を守る仕事のため、責任の重さからプレッシャーを感じることがあります。

特に外遊びの時間には転倒や衝突によるけが、熱中症などのリスクがあり、常に注意が必要です。

 

万が一事故が起きた場合には、応急対応や保護者への連絡など迅速な判断が求められます。

こうした緊張感のある状況が続くことで精神的な負担が大きくなり、「責任の重さに耐えられない」と感じて退職を考える人もいます。

子どもへの指導や保護者対応が難しい

子どもへの指導や保護者対応の難しさも、学童保育指導員が続かない理由の一つです。

学童保育では、さまざまな子どもが集団で生活するため、トラブルへの対応や関わり方に悩む場面も少なくありません。

 

保護者とのコミュニケーションも重要な業務で、意見の違いや要望への対応に戸惑うこともあります。

忙しい状況でも丁寧な対応を続けることが負担となり、辞めようと考える人もいるでしょう。

職員や職場の方針が合わない

学童保育指導員が仕事を辞める理由として、職場の方針や人間関係のミスマッチも挙げられます。

 

学童保育は自治体や民間企業など多様な運営主体があり、施設ごとに支援方針や働き方が異なります。

自分の保育観や働き方の希望と職場の方針が合わない場合は、やりがいを感じにくいかもしれません。

 

また、少人数の職員で運営されることが多く、人間関係が密になりやすいのが特徴です。

価値観の違いやコミュニケーションの難しさが積み重なると、職場に居づらさを感じて退職を考える人もいます。

学童保育指導員を辞めたくなったときの対処法

仕事の負担や人間関係などに悩み、学童保育指導員を辞めたいと感じるかもしれませんが、ストレスの発散方法を見つけたり周囲に相談したりすると、状況が改善する可能性もあります。

ここでは、学童保育指導員を辞めたいと悩んだときの対処法を解説します。

ストレス発散をする

学童保育指導員として長く働くためには、仕事で溜まったストレスを職場外で発散することが重要です。

 

日々の業務では子どもへの対応や保護者対応、事務作業などが重なりやすく、負担が蓄積しているかもしれません。

ストレスを抱えたまま働き続けると、仕事への意欲や集中力の低下につながるため注意が必要です。

 

休日は仕事のことを持ち帰らず、趣味や運動、旅行など自分が楽しめる時間を意識的に確保しましょう。

同業者と話して悩みを共有するのも、気持ちの整理につながります。

 

仕事と私生活のバランスを保ち、オンとオフを切り替えることが、無理なく働き続けるためのポイントです。

同僚や上司に相談する

仕事の悩みを感じたときは、一人で抱え込まず同僚や上司に相談しましょう。

現場をよく知る人に打ち明けると、業務に合った具体的なアドバイスをもらえます。

 

例えば、子どもへの対応や保護者対応に悩んでいる場合でも、経験のある職員に意見をもらうことで、対応の考え方や進め方を学べます。

相談内容によっては業務分担の見直しや配置の調整など、状況が改善される可能性もあります。

 

悩みを言葉にして共有するだけでも、自分の考えや気持ちは整理されるので、問題が大きくなる前に早めに相談しましょう。

今の職場が自分に向いているのか考える

辞めたいと感じたときは、現在の職場や仕事内容が自分に合っているのかを冷静に見直すことも重要です。

仕事そのものではなく、職場環境に問題があるケースも少なくありません。

 

子どもと関わる仕事自体は好きでも、集団支援や保護者対応に負担を感じている場合は、仕事内容との適性を一度考えてみるとよいでしょう。

しかし、人間関係や勤務条件など職場環境が原因の場合もあり、その際は仕事自体が合わないと決めつける必要はありません。

 

仕事内容と職場環境のどちらに課題があるのかを整理し、自分に合った働き方や職場を検討することが大切です。

学童保育指導員を辞める前に確認したいこと

学童保育指導員を辞めたいと感じても、すぐに退職を決断するのではなく、まずは現在の状況を整理しましょう。

同じ学童保育でも運営方針や人員体制、待遇などに違いがあり、職場を変えることで働きやすくなる可能性もあります。

 

ここでは、学童保育指導員が辞める前に確認しておきたいポイントを解説します。

学童保育はどこも同じではない

学童保育はどこも同じではなく、自治体が運営する施設もあれば、民間企業や法人が担う施設もあり、体制によって現場の環境に違いが生じます。

また、放課後児童クラブや民間学童など施設の種類によっても、預かり時間やサービス内容、研修制度はさまざまです。

 

このように施設ごとに特徴が異なるため、現在の職場が合わない場合でも、別の環境では働きやすくなる可能性があります。

転職時に確認したいこと

学童保育指導員として転職を考える場合は、職場環境の事前確認が重要です。

職員の配置人数や運営法人の方針、キャリアパスなどを確認することで、自分に合った職場を見つけやすくなるでしょう。

 

ここでは、学童保育の転職時に確認しておきたいポイントを紹介します。

配置人数

転職先を検討する際は、1つの施設に配置されている指導員の人数も確認しておきましょう。

 

職員数が少ない場合は一人あたりの業務負担が増えやすく、日常の業務に余裕が持てないかもしれません。

子どもの見守りや保護者対応などを同時にする可能性もあり、忙しさや負担を感じやすくなります。

 

有資格者の割合も、支援の質や現場の安定性に影響するため確認したい項目です。

経験豊富な職員が多い職場であればサポートを受けやすく、安心して働けるでしょう。

運営法人の方針

学童保育は、運営する法人によって支援方針や働き方が異なるので、事前に方針を確認することも重要です。

法人ごとの理念や運営方法は現場の環境や業務内容に影響しやすく、子どもの主体性を重視した支援をする施設もあれば、学習支援やプログラム活動に力を入れている施設もあります。

 

研修制度の充実度や福利厚生、職員への評価制度などにも違いが見られるので、自分の価値観や働き方に合った方針の施設を選ぶことで、無理なく働き続けられるでしょう。

常勤比率・キャリアパス

長く働き続けたい場合は、常勤職員の割合やキャリアパスの有無も確認しましょう。

将来の働き方や収入の安定性に関わる要素であり、職場選びの判断基準の一つとなるためです。

 

学童保育の現場では、パートや非常勤職員の割合が高い施設もあり、正社員として働ける人数が限られているケースがあります。

そのため、正社員登用制度の有無や、主任や施設長などへの昇格の仕組みが整っているかを事前に確認しておくことが大切です。

 

経験やスキルに応じて役割が広がる環境であれば、やりがいを感じながら働き続けやすくなります。

まとめ

学童保育指導員が続かないと言われる理由には、給与と業務量のバランスや体力的な負担、責任の重さなど複数の要因が挙げられます。

しかし、すべての職場が同じ環境とは限らず、施設の運営方針や人員体制で働きやすさは大きく異なります。

 

学童保育指導員を辞めたいと感じた場合は、ストレス発散方法を見つけたり、周囲へ相談したりしましょう。

我慢するのではなく、自分の状況を整理したうえで判断することが重要です。

 

必要に応じて転職も検討すると、自分に合った働き方や職場に出会える可能性があります。

事前に職場環境や業務内容を確認することでミスマッチを防ぎやすくなり、納得感を持って次の一歩を踏み出せるでしょう。

 

 

Q&A

Q1.学童保育指導員が続かない理由は?

A.学童保育指導員が続かない主な理由は、給料の不満や体力的な負担、人手不足による業務量の多さです。

責任の大きい仕事である一方、待遇や働く環境とのバランスに悩み、負担を感じる人も少なくありません。

 

Q2.学童保育指導員の離職率は?

A.学童保育指導員の離職率は、高い傾向にあるといわれています。

公的な統計データはありませんが人手不足に悩む施設も多く、業務負担や職場環境などが理由で、長く続けるのが難しいと感じる人もいます。

 

Q3.学童保育指導員に向いている人は?

A.子どもが好きで関わることにやりがいを感じられる人や、外遊びや見守りなどに対応できる体力がある人に向いています。

子どもだけでなく保護者や同僚とも関わる仕事のため、周囲と円滑にコミュニケーションを取れる人にも適した職種です。

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