「よく噛んで食べましょう」と子どもたちに働きかけることはありませんか。
では、なぜ噛むことが大切なのでしょうか。今回は、子ども時代に咀嚼が大切な理由をお伝えします。
唾液が分泌されるとよいことがたくさんあるから
しっかりと咀嚼をすることで、唾液が分泌されます。唾液の分泌にはメリットがたくさん!たとえば、虫歯予防、消化のサポート、口臭予防、誤嚥予防などが挙げられます。
唾液が少ないと口内や喉が乾燥し、感染症にかかりやすくなるおそれもあります。唾液は健康を守るために大切なものなのです。
全身の育ちを支えるから
噛むことは、全身の発達に影響を与えます。人間は、体の中心部から末端部に向けて発達していきます。
頭部に近い場所にある口は、かなり初期に発達を始める場所であり、しっかりと口を動かして噛むことで、脳が刺激され、他の部位の成長にも影響を与えます。
また、人間の上顎は幼児期に育つため、しっかりと前歯で咀嚼することで歯並びが整うと言われています。
しっかりと噛むことができるようにサポートしよう
子どもがよく噛んで食事をするためには、適切な環境構成やサポートも重要です。
床に足をしっかりついて、体幹を支えることができる姿勢で食事ができること。
前歯で噛めるように、口よりも大きなサイズの食べ物を提供すること。
家庭では食事中にテレビ等は決して、目の前の食事に集中できるようにすることなども大切です。
もしも、噛むのが苦手な子や、食事に集中できない子、丸呑みしてしまう子がいた場合は、環境や日常のサポートの仕方を振り返ってみるのはいかがでしょうか。
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佐藤愛美(さとうめぐみ)
保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。 保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。 |