めぐみ先生の保育コラム

秋の自然物であそぼう

どんぐりや落ち葉、木の枝や木の実など、身近な自然物に触れることで、季節を感じたり、想像力を膨らませたりする体験が広がります。

自然の素材は形や色、手触りも一つひとつ違うからこそ、遊びの発展や工夫が生まれるのも魅力です。

子どもたちと一緒に秋ならではのあそびを楽しんでみませんか。

 

発見から広がるあそび

落ち葉を集めて色や形を比べたり、どんぐりを転がして競争させたりと、自然物そのものがあそびのきっかけになります。「まるいね」「大きいね」と感じたことを言葉にすると、子ども同士の会話や発見の共有につながります。

また、落ち葉を空に舞わせて「雨みたい!」と遊ぶなど、子ども自身のひらめきから遊びが発展していく瞬間もあります。

 

素材を生かした製作

葉っぱを画用紙に貼って模様にしたり、枝で動物や人の形を作ったりと、製作活動にも広がります。どんぐりに目を描けば小さな人形になり、木の実や松ぼっくりを組み合わせると不思議な作品に。完成したものを「お店屋さんごっこ」に発展させると、子どもたちのイメージがさらに膨らむかもしれません。自然物は同じものが一つとないため、「これがいい!」と自分で選ぶ過程も主体的な活動につながります。

 

体を動かすあそびに発展

落ち葉の山に飛び込んだり、集めた木の実を使って「的あてあそび」をしたりと、体を動かすあそびにもつながります。自然物を使うことで、運動あそびがより身近で楽しいものになりますね。

 

安全面への配慮も大切に

一方で、自然物には尖った枝や虫食いの実など危険なものも含まれます。素材の扱い方を子どもたちに伝え、保育者の目が行き届くようにします。また、遊んだ後の手洗いを徹底することも大切です。安心できる環境を整えることで、子どもたちは自由に発想を広げ、自然を存分に楽しむことができるでしょう。

 

佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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