連絡帳は保護者と保育者が情報共有をするための大切なツールです。園と家庭、それぞれの様子を伝え合うことで、双方が同じ目線で子どもの育ちを見守ることができます。また、信頼関係の構築にも役立つでしょう。
今回は、年齢別に連絡帳の書き方のポイントをまとめました。
0歳
0歳児の保育は一人ひとりの発達に応じた援助が求められます。生活リズムや授乳・食事の状況、健康状態などを園と家庭でこまやかに情報共有しましょう。
ポイント
- 睡眠や食事、排泄の様子を省略せず記録する
- 寝返りやずり這いなど、日々の成長を記録する
- 普段と違う様子(体が熱い、睡眠時間が短いなど)を伝える
1歳
周囲への関心が高まり、身体能力の発達が著しい1歳児。何に興味をもち、どんな反応をしていたかなどを細かく書き記します。
ポイント
- 自分でやりたがる姿に着目して記録する
- 発語の様子をそのまま記す(「ばいばい」「わんわん」など)
- 食事の好みが出てくる時期。とくに好きなメニューがあれば家庭と情報共有を
2歳
自分でやりたい気持ちが強くなる時期。挑戦したことや、友だちとの関わりをていねいに伝えましょう。
おすすめ
- トイレが成功した、一人で靴下を履けたなど、小さな成功体験を記す
- 友だちとのやりとりの様子を具体的に記す
- 感情の動き(我慢した後に泣いてしまったなど)を分かりやすく伝える
3歳以上
友だちとの関わりが増える3〜5歳児。集団生活の中での姿や、活動への意欲などを具体的に伝えます。
ココがおすすめ
- 子どもが話した言葉とともに、子どもの気持ちを記す
- ルールのある遊びでの様子や、友だちと協力する場面など、社会性の芽生えを記録する
- 就学に向けて子どもを見守る目線で書く
連絡帳を価値あるものに

せっかく連絡帳があるのですから、価値あるものにしたいですね。
多忙な保護者にとって連絡帳を書くのは手間がかかることかもしれません。しかし、なぜ連絡帳が必要なのかを年度始めに伝えたり、保護者への労いの気持ちを連絡帳の中に一言添えることで、保護者も家庭での様子を積極的に綴ってくれるようになるかもしれません。
ぜひ保育者の専門性を活かして、連絡帳の内容や活用方法について改めて考えてみませんか。
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佐藤愛美(さとうめぐみ)
保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。 保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。 |
