めぐみ先生の保育コラム

ピアノが苦手な保育士はどうしたらいいの?

一般的に「保育園や幼稚園の先生はピアノが弾ける」というイメージが強いですが、もちろん苦手な人もいます。私もあまり得意な方ではありません……。

しかし、ピアノが苦手だと保育士になれないのでは?と心配しなくても大丈夫。他の「得意」を保育に活かせばいいのです。

 

ピアノがなくても音楽を楽しめる!

保育士の弾き歌いに合わせながら子どもたちが歌う……それが幼児教育の当たり前のようになっていますが、音楽を奏でる道具はピアノだけではありません。

ギターやピアニカなど他の楽器で演奏したり、CDを使って音楽をかけたりすることだってできます。歌が得意な人は、自分の声をピアノの代わりにして子どもたちに歌を教える方法もあります。

 

ピアノという1つの楽器だけにこだわらず、色々な道具や楽器、手法を使って表現を楽しむことで、子どもたちの音楽への興味の幅を広げられるという良さもあるのです。

 

それでもピアノが必要な時は?

日々の保育の中でピアノを使わなくても、発表会や卒園式など毎年恒例の行事の中で、保育士のピアノ演奏が必要な場面があったらどうすれば良いのでしょうか。

 

このあたりは、園によって様々な考え方があります。

「苦手なピアノを練習してストレスを感じるなら、得意なことを伸ばすための時間にしたほうが良い」

という考えもあれば、

「子どもたちの手本になる大人として下手でも練習を頑張る姿を見せるべき」

という考えも。どちらのスタンスにも正解・不正解はないと思います。

 

ピアノが苦手な人は、できるだけ正直に上司や同僚に相談し、課題をどう解消していくべきか考えていくと良いと思います。

 

もちろん、苦手だから何もやらなくていい、というわけではありません。

 

「私はピアノが苦手なので、練習にとても時間がかかってしまいます。得意な●●さんにお願いしたいです。その代わりに子どもたちのサポートや活動の準備は任せてください」

と提案したり、

「ピアノが苦手なので、片手だけでもいいですか?発表会の日までに1曲は弾けるように努力します」

と伝えるのもアリだと思います。

 

子どもにとって楽しいことが第一

苦手なことがあると「上達する努力をしなければ」と焦ってしまいがち。しかし「子どもたちにとってどうか」という1点に立ち返れば、完璧な技術よりも大切なことがあるのは明白です。

 

ピアノが苦手でも、子どもたちが楽しい活動を通して音楽に興味を持てるように働きかけることはできます。保育士自身も心から音楽を楽しむことで、その空気はきっと子どもたちにも伝わるはずです。

 

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佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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