食事中に、手や口に食べ物がつくことを極端に嫌がる子がいた場合、あなたならどのように対応しますか?
嫌がる原因は様々ですが、考えられる理由の一つに「感覚の過敏さ」があります。食べ物が体につく感触を不快に感じるのです。また、汚れを見るのを嫌がるなど、視覚的な違和感に敏感な子もいます。
現場で活躍中の保育者の方に、対応のアイデアを聞いてみました。
【アイデア1】手を拭けるようにタオルを用意しておく
「手や口に食べ物がつくのを嫌がる場合、その子のテーブルの横に水で絞ったタオルを用意しすぐに拭き取れるようにしています。それでも嫌がるときは、席を立って水道で洗うことを認めています。
いずれにせよ、その子の特性を認め、不快を取り除く配慮を行なっています」(A保育園 2歳児クラス担任)
【アイデア2】汚れにくいメニューを考案
「調理担当のスタッフと相談し、手や口が汚れないメニューを考案しました。その一つが海苔巻きおにぎりです。以前は海苔を使わず、おにぎりをそのまま出していたのですが、お米で手が汚れるのを極端に嫌がる子がいました。海苔を巻いたところ、気にせずに食べることができました」(B保育園 主任保育士)
色々な方法を試していくことが大切

なぜ汚れることが嫌がるのかは一人ひとりによって違います。「きっとこうだろう」と予想して対策を講じても、うまくいかない場合もあります。
しかし、色々と試す中で「この子はやっぱり手がベタベタになるのが嫌なんだな」とか「お米のベタベタは嫌がるけど、ゼリーがついても気にならないんだ」と新たな発見もあるはずです。
複数の保育者と意見交換をしながら、ぜひ色々な方法を考えてみましょう。
![]() |
佐藤愛美(さとうめぐみ)
保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。 保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。 |
