コラム・インタビュー

男性保育士あそびうたユニット「かば☆うま」

 

男性保育士あそびうたユニットの「かば☆うま」さんの登場です!!

保育パートナーズ通信VOL.17号より『みんなの手遊び歌ひろば』のコーナーも担当していただくことになりました。

兵庫県神戸市を中心に、保育園や幼稚園、商業施設などであそびうたLiveをしているお二人。

保育者向けの講習会なども行なっています!!

そんな素敵なお二人にお話をきいてきました。

メンバーは?

音楽大好きな、かばおこと和田✨

学生時代、吹奏楽部に所属していた経験から音に親しみがあり、ギター、ピアノ、トランペット、カホンなど、様々な楽器を使い、こどもたちに音楽を届けます🎶

 

かばうまの由来は?

2人とも学生時代に、神戸市総合児童センターにてこども向けのイベントを企画するボランティア団体に所属していました。そこでのボランティアネームが、

和田=かばお

馬賣=うま

だったため、そのままくっつけて小さいお子さんにも親しみやすいような、名前にしました!

 

 

主な活動内容は?

2012年に結成。兵庫県・神戸在住の現役保育士かばおと、うまの、遊び歌ユニット「かば☆うま」♪

「みんなが一つになれる」「ホッと和める空間作り」を目指し、保育園・幼稚園・こども園・商業施設や、イベント等で、遊び歌を考案し、親子や、未就学前の園児、小学生向けにLiveを行っている。

 

活動をはじめようとしたきっかけは?

保育現場で親子行事を行った際、既存のあそびうたを使い関わりの時間をもちました。最初は、親子で音楽にノリ、触れ合う姿がとても楽しそうで、単に「楽しい」を共有できるものだと感じていました。

けれど、こどもと普段関わることが少ない保護者(お父さん)が「いつのまに、こんなことができるようになったんや!?」と声に出して驚き、その隣にいたお母さんが「こんなこともできるんやで〜」と更にこどもの成長を感じる動きを見せ、笑い合っていました。

その一場面があったことで、こどもの成長を夫婦で共有し、更に家族の絆が深まる時間となったことに、保育士として感動したと同時に、あそびうたは、ただ単にリズムに合わせて遊ぶだけのものではなく「発展性のあるもの」だと改めて認識し直した瞬間でした。

そこでこどもたちとの関わりから、オリジナルのあそびうたを作り始めました。

そのオリジナルのあそびうたで、子育てをされている家族のみなさんの何かの「きっかけ」になりたい!と、考え様々な場所であそびうたLiveを始めました!

 

 

活動のやりがいは?

あそびうたライブを楽しんでくれた延長で、「あの日以来、事あるごとにこどもたちがずっと口ずさんでいます」とか、「車の中でずっと聴いているので、こどもより親の方が歌っています」とか、現場や家庭にぼくたちの歌や遊びが取り入れられていることを聞くと嬉しいです。

最近では、ぼくたちの活動を見て、同じ服装を買ったり、ギターやカホンを買って持参して演奏に加わってくれたりと、かばうまキッズ(仮称)も生まれつつあるので、新たな楽しみも増えているところです。

 

活動での一番の思い出は?

初めてのあそびうたライブで、時間が進むごとに雷が鳴り始めて豪雨になったことも、初めてレコーディングをして作ったCDが初めて売れた時のことも、お客さんが1人も足を止めてくれなかった野外イベントでお年寄りに向けて演歌を歌ってみたあの瞬間も…語り出したらきりがないです!

中でもこどもに励まされた思い出の1つが、活動を始めて2.3年目でまだ経験も浅く心細かったある日、本番前で控えていたらある男の子が僕たちを見て驚く顔。言葉を話せないその子は、「あ!!」と言いながら、ギターを弾くジェスチャーと、うしこちゃんを動かすジェスチャーをしながら、“見たことあるよ!!”ということを知らせてくれる姿を見て2人で大感動!

自分たちの力のなさを実感していた時期だったので、1つ1つを積み重ねていくことが大事だなと、今でも時々振り返る大切な思い出の1つになっています。

 

 

子どもたちとの距離を近づける工夫は?

「Live」と言葉にしていますが、2人が大切にしているのは保育現場のように、家庭的で気兼ねなく楽しめる空間作りです。

こちらから一方的にあそびを紹介し「一対多数」で行うのではなく「キャッチスポットスプレー」を基盤に、参加してくれているみんなの動きや想いを「キャッチ」し、そのことに注目されるよう「スポット」をあて、みんなに「スプレー」し、共有する。

前に立っている自分たちが主役ではなく、1人ひとりが主役で、たくさんの人と関わりがもてるような時間をできる限りつくれるよう、考えています。

そして、言葉も一方的に投げかけるだけでなく、みんなに受け止めてもらい、様々な形で投げ返してもらえるよう、「会話」を意識して、進めていくようにしています。

Liveによっては、会話をし過ぎることもあり、あそびうたの時間より会話の時間の方が長くなっていることもしばしば…(笑)

地元、ブランチ神戸学園都市店でのあそびうたLiveでは、毎月させて頂いていることもあり、いつも来てくれるご家族も多く、Live中も保育園でのような雰囲気になっていたり、Live終わり後の関わりの時間の方がLiveより時間が長かったりしているくらい、楽しんでいます(笑)

そうすることで、自分たちと参加してくれるみんなとの距離も、少しだけ…ほんの少しかもしれないけど、近くなっていたらいいなと思っています(笑)

 

イベントなどで感じることは?

保育園、幼稚園、こども園の「先生」となると、こどもたちはもちろん、そのこどもたちを取り巻く大人の方(保護者)と、関わりをもつことが必要不可欠となります。

そんなとき、どうしても「先生」ということを意識し、どう話せばいいのか?関わり方がわからない…など、悩むことが多々あります。
保育士時代はたくさん考え、ドキドキする夜を過ごしたこともありました。

だけど、イベントを通して大人(保護者)のみなさんと、もう少し近い場所で話すことができるようになりました。その中でみなさんから聞く話は、ぼくたちが大人(保護者)のみなさんとどのように話すかを悩んでいた以上に、話しかけることに勇気がいることがわかりました!

もちろん、気をつけないことはたくさんあります。

ただ会話、コミュニケーションは、とても大切だと改めて感じました。

上手く話せないこともあります。

言葉がまとまらないこともあります。

だけど、こどもたちや大人(保護者)のみなさんと繋がるには、まずその「一歩」が必要になります。

その一歩を自分から踏み出すことで、みんなが安心できる関係性がつくれるのではないか?とイベントの中で感じることができました。

 

 

イベントで大事にしていることはありますか?

コンサートを観るのでなく、一緒に楽しむ時間を持てるような参加型のイベントにできるように意識しています。

歌や遊びを見るだけでなく、遊びや体操で体を動かしていくという物理的なこともそうですが、演者としてお客さんと線を引くのではなく、遠くにいても隣で関わっているような距離感を大事にしています。

僕たちとの関わり、隣にいるともだちや保護者との関わり、また、たまたま近くにいた初めて会う人と手をつないで一緒に手を取って…と、心と体を動かしながら、自然と楽しみの輪が広がっていくような時間を作りたいといつも考えています。

 

曲を作る中で大事にしていることは?

簡単ですぐに覚えられるような曲を作ることを心がけています!

そして、親子のみなさん、こども同士…といった「人と人との関わり」が更に深まることを願っています!

 

曲作りで大変なことは?

こどもたちの言葉や発想から遊びが生まれたり、何気ないことからふと生まれたりすることもある一方、「こんなことをしたら楽しそう」とアイデアが出てきたものの、それを形にしようと考えていくうちに行き詰まってしまったり、既存の遊びや歌と似ていて、そこを脱せずにそのまましぼんでしまったりと、曲作りのスピードが上がらないことが自分の課題だと思っています。

ねらいや内容やテーマの切り口など、遊びを生み出す側としては考えるべきことがあるのは大前提ですが、本来こどもたちにとって遊びとはとても身近なもの。保育現場での生活、町の木々や生き物、電車で聞こえた会話のやり取り等、アイデアを拾うアンテナを常に貼りながら頑張っていきます♪

 

 

今後の夢や展望は?

作った曲が、様々な場所で活用され「楽しい!」と、たくさんの笑顔に、繋がっていくきっかけになると、いいなと思っています。

活動を通して、たくさんのこどもたち、大人のみなさんと出会えることも、楽しみにしています!

 

 

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