めぐみ先生の保育コラム

保育の連絡帳のコツ。「伝わる」「心を動かす」文章の5つのポイントをご紹介

連絡帳は園と家庭をつなぐ大切なツールです。単なる情報伝達の手段ではなく、子どもたちの成長と大人のサポートについて保育者・保護者が共通認識をもてるようにする役割もあります。

 

ここでは、連絡帳の「伝わる書き方」や「心を動かす表現」についてお伝えします。

 

連絡帳の書き方〜5つのポイント

⒈エピソードをありのまま伝える

子どもたちの言葉を引用したり、ありのままの姿を描写することで、臨場感のある文章になります。出来事を最初から終わりまで描くよりも、特に伝えたい一場面を切り取ることで印象を強めることができます。

 

⒉保育者の動きをこまやかに描く

保育計画・保育記録に記載している要素をぜひ連絡帳にも取り入れてみましょう。子どもの姿だけでなく、保育者がどのように対応したのか、その意図も含めて記載することで、保育に対する共通理解が深まります。

 

⒊わかりやすくスッキリとした文章にする

一般的に、重複や冗長な表現が多い文章は読みにくいとされています。内容がよくても最後まで読まれなくなってしまうのは勿体ないので、以下の点などに注意して文章を推敲してみませんか。

  • 単語/内容レベルの重複
  • 「という」「など」「のようです」や、接続詞の多様
  • 逆説以外の「が」を使う

 

⒋家庭の様子にもコメントを

保護者が記載した内容に対してコメントを返しましょう。家庭の延長線上に園生活があるという前提で、家庭の姿と園の姿を見てみると、思いがけぬ発見があるかもしれません。気づいたことやもっと知りたいことについてもコメントし、保護者との交換日記にように連絡帳を使うのもよいですね。

 

⒌書く+話すで伝えたい内容も

書いた内容によっては口頭の説明が必要なこともあります。例えば、体調の変化やいつもと違った様子が見られたとき、保護者から相談があった際など、イレギュラーな出来事に関しては文章上のやりとりだけでなく口頭でもコミュニケーションが取れると安心です。その際は「お迎えの際にお伝えしますね」など一文を添えると丁寧です。

 

連絡帳は大切な記念になることもある

連絡帳は保護者や子供にとって大切な記念の品になることがあります。母子手帳や思い出のアルバムと同様、園の連絡帳を成人した後もずっと保管している人もいます。

1年前の記録を見返すだけでも成長を振り返ることができるものです。連絡帳のやりとりが励みになっていると話す保護者もいます。

 

そのような大切なツールですから、ぜひ「伝わる」「心を動かす」記述を考えてみてください。

(公開日:2016年10月13日)
(更新日:2025年03月20日)

 

佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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