めぐみ先生の保育コラム

木のおもちゃの魅力

 

最近よく聞く“木育”という言葉。

しかし、「なんとなく知っているけれど、きちんとした意味は分からない」という方も多いのではないでしょうか。

木のおもちゃが子どもにとってプラスになるとはどういうことでしょうか?

 

木のおもちゃは触り心地が良い

木のおもちゃの魅力のひとつに、「触り心地の良さ」があります。木は石やコンクリートと違い、熱を奪いにくい素材なので温かく感じます。特にスギ材は水分と空気を多く含んでいるので、触ってみると温もりを感じるのです。

そして、何にでも見立てて遊べるところも木のおもちゃの良さです。タイヤがついた木のおもちゃを電話に見立てて遊ぶ子もいるし「これはパパの車」と思う子もいます。他の素材に比べると、木のおもちゃは細かい造形ができないという短所があります。しかし、そのため子どもは自由に考えて遊ぶことができるのです。

 

木のおもちゃは何十年も使うことができる

木のおもちゃには、定期的なメンテナンスが必要です。表面を紙やすりでこすったり、オイルでコーティングをすることで長持ちします。

スギ材などの柔らかい木は傷もつきやすいのですが、その都度丁寧に直していけば、何十年も使い続けることが可能です。赤ちゃんの時に使っていた木のおもちゃを、お嫁入りの時に持たせてあげる家庭もあるほどです。

日本人は昔から「壊れてしまったら直して使う」ということをずっとしてきました。木のおもちゃをメンテナンスしながら使っていくことは、子どもたちにもぜひ教えていきたいですね。

 

 

長持ちする、触り心地が良いという単純なメリットだけでなく、物を大切に使うことを私たちに教えてくれる木のおもちゃ。「子どもの育ちにプラスになるからたくさん揃えよう!」ではなく、1つのおもちゃを次世代の子どもたちにまで受け継いで、繰り返し使っていくことが大切なのかもしれません。

 

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佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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