めぐみ先生の保育コラム

小規模保育施設の特徴

小規模保育施設とは、3歳未満の子どもたちの保育を行う保育施設のことです。定員は6名〜19名と少人数で、「子ども・子育て支援新制度」の制定に伴い認可の対象となりました。

 

「1人ひとりにじっくりと向き合える」「おうちのような温かい雰囲気」というイメージが強く、保育士志望者にも近年人気の職場となっています。

 

今回は、小規模保育施設の良さや課題についてお伝えします。

 

小規模保育だからできること

その名の通り、少人数の子どもたちの保育を行う小規模保育施設では、1人ひとりに寄り添った対応ができるという良さがあります。集団に馴染めない子や発達がゆっくりな子のペースにも配慮し、その子に合った働きかけを行ったり、保育士が1対1で向き合う時間を設けることもできます。

また、計画で決まっている活動を実践するだけでなく、目の前にいる子どもたちの興味のあることに合わせて臨機応変に活動を変えていきやすいのも小規模保育施設の強みではないでしょうか。

大人数ではちょっと難しい活動(例えば、商店街のお店を見学したり、全園児で同じ遊びをしたり)も、少人数だったら実現できる場合もあります。

 

小規模保育の課題

近年まで認可の対象外だった小規模保育施設には課題もあります。

 

その1つは、保育の質の向上。現在、小規模保育施設には特別な研修体系がないため、今後は各自治体が積極的に、すべての保育施設に対して研修を行うことが求められています。

小規模保育施設で働く保育士たちには、自ら学びを深め、保育の質を向上するという思いを持つことが望まれています。

 

2つ目の課題は、転園を視野に入れた保育を行う必要があること。0・1・2歳を対象とした保育施設ではありますが、子どもたちの育ちは3歳以降も続いていきます。2歳までの姿だけではなく、3歳以降のその子の育ちを視野に入れて保育を行うことが大切です。

転園先の保育園とも連携し、2歳までの姿をきちんと伝えることで3歳以降のよりよい育ちに繋げていくことができるでしょう。

 

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佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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