めぐみ先生の保育コラム

保護者対応のポイント【聴き方・話し方】

保育士が保護者と会話をするのはどんな時でしょうか?

朝の受け入れや夕方のお迎えの時、電話、面談や懇談会の席など、保護者と会話をする場面は想像以上に多いかもしれませんね。

 

子どもとは緊張せずに話せるのに、保護者の前だと緊張してしまう……という方もいると思います。今回は、保護者と会話をする時の「聴き方」と「話し方」のポイントをまとめてみました。

 

聴き方のポイント

保護者の話を聴く時は、真剣に耳を傾ける姿勢が大切です。「カウンセリング・マインド」を持ちましょう。

 

・相手の話に関心を持つ。

・保護者の話をすべて聴く。話の途中で自分の意見を挟まない。

・頷いたり相槌を打つ。

・適切なアイコンタクト。ずっと目を見続けると相手を緊張させてしまう場合もあるので、適度に目をそらす。

・「それは困りましたね」「よかった、安心ですね」など、共感を言語化する。

 

話し方のポイント

保育士側から話をする時は、分かりやすさと肯定的な言葉を意識しましょう。

 

・要点をまとめて話し、必要以上に長々と喋らない。

・語尾を丁寧にする。伸ばしたり、強めたりしない。

・「〜だと思いませんか?」など、疑問形で語りかけない。

・否定的な言葉を使わず、肯定的な言葉に変えて伝える。

(例:A君は集中力がなく一つの遊びが続かない→A君は色々な遊びに興味があり、次々に遊びを変えていた。)

 

コミュニケーションの仕方を振り返ってみよう

聴き方と話し方のポイントをお伝えしましたが、場面によってアレンジを加えることも必要です。子どもの体調不良について保護者と会話をする時と、子どもの成長が見られた場面について会話をする時とでは、語りかけ方も話の聴き方も異なるはず。また、保護者の言葉をそのまま鵜呑みにするのではなく、言葉の背景にある本当の思いや家庭の状況なども考えられるようにしたいですね。

 

また、保護者との会話の内容を他の職員にも共有することで、新しい視点から保護者の言葉を捉えることができる可能性もあります。コミュニケーションの難しさを感じた時は、「園長からお話させていただいてもよろしいでしょうか?」といったように上司を頼ることも時には必要。自分の受け持ちのクラスの保護者だからといって、コミュニケーションをすべて自分が担わなければいけないわけではありません。

保護者と信頼関係を構築するためにも、日々のコミュニケーションの仕方についてこまめに振り返りを行うことをおすすめします。

 

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佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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