雨の日、紫陽花の葉にカタツムリがのっていたり、耳を澄ますと雨の音が聞こえてきたり。
雨天ならではの発見もいっぱい。
保育内容で悩む季節ではありますが、楽しい体験ができるように計画していきたいものです。
ただ、雨だからこそ起こりやすい危険なこともあります。
事前にイメージしておくことで危険を回避したり、子ども自身が考えるきっかけにもなるでしょう。
今回は、雨の日に起こりやすい危険なこととその対策についてお伝えします。
日常の中で起こる危険
・傘による怪我
傘の先が人に当たってしまったり、さしていた傘が風で車道に飛ばされてしまったり、傘にまつわる危険は多いものです。また、送迎時に傘をさしたまま自転車に乗っていた保護者が怪我をしたケースもあります。(自転車に乗りながら傘をさすことは法律違反です)
今一度、傘の安全な使い方について子どもたちと話し合ってみたり、おたよりなどで周知したりするのはいかがでしょうか。
・転倒による怪我
雨の日は足元がすべりやすいので、転倒に注意しましょう。雨の散歩に出掛ける場合は、底に滑り止めがついた靴を履いてきてもらうよう、家庭に事前周知ができるとよいですね。
・視界の悪さによって起こる事故
雨が降っていると視界がいつもより悪いため、注意が必要です。降園の際、玄関から出た親子が視界不良のため、道路の車に気づくのが遅れ、危うく跳ねられそうになったというヒヤリハットもありました。ひどい雨のときは屋外に出ないことや、早い時間から屋外用の照明をつけること、雨が弱まるまで園で待機してもらうなどの配慮があるとよいかもしれません。
浸水被害にも注意しよう
近年、予想を上回る大雨により全国各地で浸水被害が増えています。まずは地域のハザードマップを確認し、園の浸水リスクを把握しましょう。リスクが低いとされていても、隣の敷地の斜面が崩れてきたり、園の地下にある駐車場や駐輪場が水浸しになってしまったという事例も。
停電や断水の可能性もあるため、非常用のアイテムを用意しておく必要もあります。
特に浸水リスクが高い地域では、地震や火事を想定した避難訓練だけでなく、水害時の訓練も行っておくと安心です。
(公開日:2020年05月28日)
(更新日:2025年05月22日)
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佐藤愛美(さとうめぐみ)
保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。 保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。 |