めぐみ先生の保育コラム

現役保育士に聞いた子どもたちの可愛いエピソード【5歳児編】

園の年長さんとして心も体も大きく成長する5歳の子どもたち。小学校入学を前に身の回りのことも自分でできるようになり、年下の子たちのお手本にもなります。そんな5歳の子どもたちのエピソードを現役保育士の皆さんに聞いてみました!

 

お泊まり保育で成長する姿

「夏のお泊まり保育は年長クラスにとって一大イベントです。一ヶ月前から『子ども会議』を開き、やりたいことや当日のスケジュールを決めて準備を始めます。最初は担任が話し合いをリードしていましたが、だんだん子どもたちが積極的に意見を言えるようになり、私は話し合いを見守るだけになりました。お泊まり会当日はスタンプラリーや川遊びなど、普段の保育とは少し違う活動をして子どもたちも大喜び。この行事を終え、また一段と成長した姿を見るともうすぐ卒園だなあと思うのです」(保育士Nさんの経験談)

 

たまには甘えん坊になってね

「3歳児クラスに弟がいるUちゃんはお友達や年下の子のお世話を焼くのが大好き。ままごとでもママ役をやりたがったり、クラスの誰かが泣いている時はいち早くそばに行って『大丈夫?泣かないで』と声を掛けてあげたりする優しい子です。そんなUちゃんが珍しく涙目で登園してきました。話を聞くと、おうちで弟にゲームを取られてしまい朝から喧嘩をしたようです。『Uちゃん、今日はお姉ちゃんやだ!赤ちゃんがいい!』と宣言し、担任の膝に座ったり床に寝転んでみたり甘えん坊モードに。いつも頑張ってお姉さんをやっていたんだなあと分かり、その日はUちゃんにたくさん甘えてもらいました」(保育士Oさんの経験談)

 

10年後の楽しみ

「私の働く保育園は、園庭の真ん中に大きな樫の木があります。秋になるとどんぐりが落ちてくるので、それを子どもたちと拾うのが毎年恒例になっています。シンボルツリーとも言える樫の木の根元には、いくつかのタイムカプセルが埋まっています。卒園を迎えるクラスが埋めていったものです。今年、私が受け持っているクラスでもタイムカプセルを作っている最中なんです。思い思いにお手紙を書いたり、折り紙を折ったり、絵を描いたり。10年後に開ける日を思い描きながらタイムカプセルに入れるものを準備している姿が可愛くて、タイムカプセルを開ける時は絶対に立ち会いたいと思っています。その時まで保育士を続けられるように頑張ります」(保育士Yさんの経験談)

 

思い出のすごろく

「クラスの子どもたちのアイデアで『思い出すごろく』を作ることになりました。それは、みんなが赤ちゃんの時から今までの写真を使ったすごろくで、6年間の思い出が詰まったものです。制作過程でクラスの友達の写真を見ながら『赤ちゃんの●●ちゃんだ』とか『2歳の時の遠足覚えているよ』とか話をする子どもたち。写真の中の今より幼いみんなが可愛くて、同時にこんなに成長したことが嬉しくなりました」(保育士Fさんの経験談)

 

卒園までの時間を大切に

 

園生活の集大成らしいエピソードがたくさん集まりました。年長クラスを担任すると、6年間を振り返る機会がたくさんあり、子どもたちの成長を実感します。みんなが巣立つその日まで、可愛い姿や面白い姿、かっこいい姿をたくさん発見して思い出に残していきたいですね。

 

佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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