めぐみ先生の保育コラム 保育士の為のお役立ち情報

保育参観を成功させるためのアイデア

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保育園では年に何度か保護者参観の日が設けられています。お父さん、お母さん(たまにおじいちゃん、おばあちゃんまで)が、保育園での我が子の様子を見に来るちょっと特別な日であるため、子どもたちも落ち着かずソワソワしていることでしょう。そして、保育士にとっても緊張する1日です。

ここでは、私の過去の経験から、保育参観を成功させるためのアイデアをいくつかご紹介します。

 

保護者への配慮

保護者には事前にお便り等を使って出欠の確認を行うと思います。保護者は仕事を休んで保育参観に来てくれるため、「お忙しい中、ありがとうございます」と声掛けをすることを忘れないようにしたいですね。

また、参観日に来られなかった保護者にも配慮を忘れてはいけません。「参観中、我が子だけ寂しい思いをしてしまうのでは?」と不安に感じる保護者もいます。その場合は保育士がお子さんの傍について寂しい思いをさせないように配慮することを、保護者にも事前に伝えることで安心してもらえます。

参観日は保護者が子どもの新たな姿に気づく良い機会でもあります。こんなに成長したのね!という気づきもあれば、ちょっと心配……と悩みが生まれる場合も。参観後の保護者の感想を上手にキャッチし、家庭と保育園の連携を深めるきっかけにしていきましょう。

 

子どもへの配慮

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大好きなおうちの人が保育園に来ると分かっている子どもたちは、朝からハイテンションになったり、逆に甘えん坊になったり、いつもと少し違う姿を見せてくれるでしょう。保育士と同じように、子どもたちも緊張しているのです。それは仕方のないことなので、「ドキドキするよね」と気持ちを受け入れつつ、怪我や事故のないように注意して見守りましょう。参観日だからと言って特別なスケジュールを組むのではなく、いつも通りにお集まりをしたり自由遊びの時間を作るようにし、できるだけ普段通りの姿を保護者に見てもらえる環境設定を心掛けると良いと思います。

乳児クラスの子どもたちは、保護者の姿が見えると泣いて抱っこを求めたり、保護者が帰ってしまう時には離れたくない素振りを見せますが、それは自然な姿です。参観中であれば無理に保護者とは引き離さず、「お子さんが泣いたら傍で見守ってあげてくださいね」というスタンスで進行したほうが親子共に安心するはずです。また、参観日の前には、子どもたちが泣いたり甘えたりする可能性があることを保護者に伝えておくと良いでしょう。想定される子どもの姿を伝えておくことで「午後は会社に戻ろうと思ってたけど、念のため休みにしました」というお母さんもいました。

 

遊びのアイデア

参観日にどんな活動を行うかは、一番の悩みどころだと思います。子どもたちが大好きな体操をしたり、よく読んでいる絵本を導入に使ったりすることで、普段通りに近い姿を保護者に見てもらうことができるでしょう。

また、大人と一緒だからこそできる触れ合い遊びやゲーム、工作、クッキングを行うこともお勧めです。家ではなかなか子どもとゆっくり関われない保護者もいます。「保護者が盛り上がる遊びは何だろう?」と考えてみましょう。パパやママが楽しいと、自然に子どもも楽しくなるものです。

乳児クラスでは、わらべうた等を用いて家でもできる触れ合い遊びをたくさん紹介してみてはいかがでしょうか。月齢によって身体の発達が違うため、遊び方にも配慮が必要です。同じ触れ合い遊びでも、首がすわっているか、寝返りをうつか、などで遊び方が変わってきます。クラスの子どもたちの発達をよく観察し、どんな触れ合い遊びならできそうか考えてみましょう。

 

保育参観は、保育士自身が成長し、保護者との信頼関係を深めるチャンスにもなります。積極的に保護者と関わり、今後の保育の糧にしていきましょう。

 

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佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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