めぐみ先生の保育コラム

【年齢別】食育の目標

 

「食育」は農林水産省でも推進され、“生きる上での基本”と明示されています。食に関連した様々な経験を通じて、子どもたちが健康で充実した食生活を実践することができるように考えていきましょう。

 

ここでは、年齢別の食育の目標の例をお伝えします。ぜひ、食育の計画を立てる際の参考にしてください。

 

【0歳児】自分で食べる喜びを感じる

離乳食が進むと、子どもたちは自分で手を伸ばして食べ物を掴み、口に入れようとします。保育者は「自分でやりたい」「食べ物が気になる」気持ちを尊重し、食べることが楽しいと思えるような働きかけを行います。にんじんスティックや一口大のじゃがいもなど、手で掴みやすいメニューがおすすめです。

 

【1歳児】フォークやスプーンを使い、自分で食事をする

1歳児は、自分でやりたいという気持ちが強くなり、運動機能も発達する時期です。スプーンやフォークを使い、自分で食べる意欲が育つような関わり方を心掛けましょう。食事のリズムが1日3回になったことで、生活リズムが整ってきます。毎日の規則正しい食事をすることで、睡眠や排泄のリズムも整ってきます。

 

【2歳児】食べ物に興味を持ち、味覚の幅を広げる

2歳児は新しい食べ物に出会うことを楽しんだり、味覚の幅を広げる時期です。食べ物の成り立ちを紙芝居やペープサートを使って伝えたり、実物の食材に触れる経験を保育の中に取り入れていきましょう。

 

【3歳児】みんなで食事をすることを楽しむ

友達や保育者、家庭の人と一緒に食事を囲む経験をし、楽しさを味わいます。食事の感想を話したり、家で食べたものについて報告してくれたりするのもこの時期。他者と一緒に食事をする上で、マナーを覚えていくことも大切です。簡単な挨拶やマナーなどを食事の時間に伝えていきましょう。

 

【4歳児】栄養や健康について興味を持つ

食べ物にはそれぞれ栄養があり、バランス良く食べることで健康を維持することができます。そのことを分かりやすく伝えるため、栄養士と連携を取りながらクイズやパズルを活動の中に取り入れたりすることもおすすめです。食べ物に栄養があることが分かると、苦手な食材にも興味を持ち、色々な食材を食べることにチャレンジするきっかけにもなります。

 

【5歳児】感謝の気持ちを持って食べる

給食当番や野菜の水やり当番など、食事に関する役割を保育の中に取り入れる時期。食事に関わる人に感謝し、食べ物にも命があることを理解し、大切に食べる気持ちが育ちます。バランスの良い食事や、健康的な食生活について自分で考えて決定できる姿を目指しましょう。

 

 

子どもたちは生まれた時から毎日食事をし、日々の食体験を重ねながら成長していきます。私たち保育者には、子どもたちの食体験が豊かになるよう発達に応じたアプローチを考えていくことが求められています。

 

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佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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