めぐみ先生の保育コラム

夏野菜を育ててみよう!野菜別の栽培難易度と植え付けのポイント

子どもたちと一緒に夏野菜を育ててみませんか?

植物の成長を間近で見ることは、命の大切さや食べ物への関心を育む貴重な体験になります。

保育園で育てやすい野菜を「栽培の難易度別」にご紹介し、植え付けの際のポイントについてまとめました。

 

栽培難易度別・おすすめ夏野菜

【難易度:簡単 はじめてでも安心】

初心者でも育てやすく、発芽から収穫までのスピードも比較的早い野菜です。

 

キュウリ

ナス

ミニトマト

ピーマン

 

【難易度:やや難しい じっくり観察向き】

少し手間がかかりますが、その分観察しがいのある野菜たちです。

生育に注意が必要ですが、収穫時の喜びは格別!

 

エダマメ

ししとう

オクラ

ゴーヤ

 

【難易度:挑戦!  成長のドラマを楽しもう】

スペースが必要だったり、病害虫対策が欠かせなかったりと育てがいのある野菜です。

 

トウモロコシ

トマト(大玉)

ズッキーニ

 

苗を植え付けるときのポイント

⒈元気な苗を選びましょう

茎が太く、虫がついていない苗を選びます。本葉が4〜5枚ほどになったものが理想です。

 

⒉気温と天候に注意

5月は植え付けにぴったりの時期ですが、地域によってはまだ肌寒い日も。最低気温が15℃を超えてから植えるのがおすすめです。曇りの日、風のない日に行うと苗への負担が少なくなります。

 

⒊梅雨前に植え付けを終えるのがベスト

梅雨に入ると高温多湿で苗が病気になりやすくなります。5月上旬のうちに植え付けを済ませましょう。

 

⒋プランター栽培の場合は「培養土」を活用

野菜ごとに適した培養土が市販されているので、表示を確認して選びましょう。手軽に始められます。

 

⒌苗を扱うときはやさしく

根はとても傷つきやすいので、植え付けの際は土ごとそっと持ち上げてください。

 

⒍毎日の水やりと観察を習慣に

植えたあとは土の表面が乾かないように毎日水やりを。子どもたちと一緒に苗の様子を観察しましょう。

 

育てたい野菜が決まったら「調べる」ことから始めよう

野菜ごとに、必要な日光量や水やりの頻度、土の性質、病害虫のリスクなどが異なります。子どもたちと一緒に図鑑やインターネットを使って調べてみましょう。

 

大人が先回りしてやってしまいがちな「調べる」という行動も、実は子どもにとっては重要な学びの機会です。調べたことを絵に描いたり、発表してもらったりすることで、野菜への興味がさらに深まります。

 

保育のアイデア

アイデアその1 

【野菜の観察カード】

― 毎日の「気づき」を育むワークシート ―

子どもたちが野菜の成長を観察し、気づいたことを記録することで、科学的な視点や言葉で表現する力を育てます。

 

アイデアその2

【野菜クイズ】

― 野菜に興味を持つきっかけづくり ―

食べ物としてなじみのある野菜も、「育てている」と視点が変わります。

 

育てる体験を通して、心と体を育もう

夏野菜の栽培は、育てる楽しさ、命の大切さ、食べる喜びを実感できる貴重な経験です。

保育者のみなさんの工夫とサポートで、子どもたちの豊かな育ちを支えていきましょう。

(公開日:2019年04月25日)
(更新日:2025年04月24日)

 

佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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