めぐみ先生の保育コラム

保育園生活〜1日の流れと保育士の役割〜

保育園は朝から夕方(または夜)まで子どもたちが長時間生活する場所。家庭よりも長い時間を過ごす場所であり、子どもたちが1日を通して安心してのびのびと生活できる環境であることが求められます。

 

今回は、保育園の代表的な1日の流れとともに保育士の役割について考えていきましょう。

⒈朝の登園

保護者に連れられて子どもたちが登園します。1日のスタート、明るく挨拶をして迎えたいですね。年度始めや長期のお休み明けは保護者と離れがたく泣いてしまう子もいるので、不安な気持ちを受け止めましょう。また、週明けは布団カバーや着替え、おむつなどを持ってくることもあり、スムーズな受け入れができるよう工夫が必要です。

 

⒉朝のお集まり

クラスで集まって歌を歌ったり、1日の活動について伝えます。発達段階に合わせて、手遊びを交えたり、絵カードでスケジュールを伝えたり、子どもたちの当番制を取り入れたりします。

 

⒊おやつ(乳児クラス)

乳児クラスでは朝のおやつが出ます。ビスケットやおせんべい、牛乳などをみんなで食べて、主活動のためのエネルギーをたくわえます。おやつの時間が家庭から園生活への気持ちの切り替えポイントになる場合もあります。

 

⒋主活動

その日のメインの活動です。事前に計画を立てて準備していた場合でも、その日の天候や出席人数、子どもたちの健康状態や職員数によって柔軟にスケジュールを変更することも必要です。天気の良い日は園庭で遊んだり、近隣の公園等に散歩へ出掛ける園が多いです。子どもの発達段階や興味に合わせて楽しい活動を考えていきましょう。

 

⒌昼食

主活動でたっぷり遊ぶとお腹が空いてきます。園に帰った時、給食室から良い匂いがしたり調理をしている姿を見るのも大切な気づきです。「いただきます」「ごちそうさまでした」の挨拶をしたり、その日の献立について子どもたちと話したりしながら楽しい雰囲気の中で食事をしましょう。

 

⒍午睡

昼食のあとは午睡の時間。幼児クラスでは、保育士が絵本を読み、みんなで挨拶をしてから布団に入ります。乳児クラスでは睡眠のリズムが月齢ごとにバラバラのため、1人ひとりに合ったペースで睡眠できる環境を作ります。

 

⒎おやつ

お昼寝から目覚めたらおやつの時間。寝起きですぐに切り替えができない子もいるため、手遊びや絵本を読んで次の活動への繋ぎを作りましょう。誕生日や行事の時には特別なおやつが出ることもあるため、おやつに興味が持てるようなお話を用意しておくのも良いですね。

 

⒏夕方のお集まり

保護者のお迎えの時間が近づいてきたら、クラスで集まって帰りの会をします。歌を歌ったり、今日の振り返りをしたり、明日のスケジュールについてみんなで確認をします。明日の登園が楽しみになるような言葉掛けをしましょう。

 

⒐自由遊び

保護者のお迎えを待っている間は自由遊びの時間。保育士は保護者1人ひとりを笑顔で迎え、今日の子どもの様子を伝えます。この時、他の職員と連携して保育室の見守りが手薄にならないように気をつけましょう。夕方は子どもたちも疲れが出始めるので、思わぬトラブルや事故が発生しやすい時間でもあります。

 

⒑延長保育

夜まで保育園で生活する子は、異年齢クラスの子と集まって補食を食べたり、室内でできる落ち着いた遊びをしながら保護者の帰りを待ちます。心細い気持ちになってしまう子もいるため、できるだけ1人ひとりに寄り添い甘えやわがままを受け止める姿勢が大切です。担当クラス以外の子どもたちの保護者ともコミュニケーションを取り、担任からの連絡事項があれば漏れがないように伝えましょう。

 

 

 

今回は代表的な1日の流れをお伝えしました。園によって少しずつスケジュールは異なりますが、子どもたちが園で安心して過ごせることはどの園でも共通して大切なことです。園全体で情報共有をしながら保育を進めていきましょう。

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佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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