めぐみ先生の保育コラム

かみつきやひっかきのトラブルを軽減するには?

0、1、2歳児クラスで多いかみつきやひっかきのトラブル。頭を悩ませている保育者の方も多いのではないでしょうか。まずは原因を探り、トラブル軽減を目指しましょう。

 

かみつきやひっかきの原因は?

・自我が芽生えるも、言葉が出ない

乳児クラスの子どもたちは発達に伴い「〜がやりたい」とか「自分でやる!」といった気持ちが強くなってきます。しかしうまく言葉で表現できず、思い通りにいかない時に手や口が出てしまうことがあります。

 

・狭い環境がストレス

友達と体がぶつかり合うような狭い環境がストレスになっている可能性も。トラブルが発生した時のことを振り返ると、狭い場所だったというケースは少なくないようです。

 

・寂しさや眠さなどから

登園したばかりで保護者が恋しい時や、午睡前の眠い時間にトラブルが起こりやすいようです。子どものコンディションも関係しているのですね。

 

こんな対策をしてみました!

 

実際に現場ではどんな対策をしているのか、その一例を紹介します。

 

・一人で落ち着いて遊べる空間を作る

パーテーションや本棚を使って、子どもたちが落ち着いて遊べる空間を保育室内に作ります。友達と体がぶつからないことや、視覚的に落ち着いた環境で遊べることで子どもの心も安定します。

 

・朝や午睡前は職員数を増やす

子どもの気持ちが不安定になりやすい時間帯を見極めて、いつもより多めに職員を配置します。パートのスタッフや主任、園長も含め職員同士の連携が大切です。

 

・トラブル発生後の対応も職員間で共有する

かみつきやひっかきが起こってしまった後の応急手当てや保護者への伝達の仕方などは、職員間で共通意識を持っておくことで落ち着いて保育に臨むことができるはず。応急処置に関しては看護師を交えて話し合っておくのも良いですね。

 

トラブルを0にすることは難しいけれど……

かみつきやひっかきのトラブルは子どもの成長に伴って起こるため、100%防止するのは難しいと思います。しかし、対策をすることでトラブルを軽減することはできるはず。

また、職員間だけでなく保護者にも子どもたちの発達の様子を伝え、同じ目線で見守ってもらえることが理想です。

 

佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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