めぐみ先生の保育コラム

認証保育所とは?やりがいや保育のポイントを解説

東京都独自の認証保育所制度は、多様化する保育ニーズに応えるために創設されました。

ここでは、認証保育所の特徴や働くやりがい、保育のポイントについて解説します。

 

認証保育所の特徴

2001年、東京都は待機児童問題を解消するために独自に認証保育所制度を導入しました。大都市では国の設置基準にもとづく認可保育所を設けることが困難であるため、東京都独自の設置基準を設定し、多様な保育ニーズに応えられる保育所をつくったのです。

 

認証保育所にはA型(駅前基本型)、B型(小規模、家庭的保育所)の2種類があります。駅前に設置することを基本とするA型は0〜5歳までを対象とした比較的大型の保育所になります。一方、B型は0〜2歳を対象にした小規模の保育所です。

 

区市町村に申し込んで利用する認可保育所と異なり、認証保育所と保護者が直接契約をします。また、児童福祉法に基づくものではないため、「保育に欠ける」ことがなくても利用できるのが特徴です。

 

認証保育所で働くやりがいや保育のポイント

乳児期の子どもと多く関わることができる

認証保育所では0歳児保育が義務付けられています。また、B型の保育所は0〜2歳の子どもたちが利用対象のため、乳児期の子どもたちと多く関わることができます。

 

通勤が便利

特にA型の保育所は駅前設置が基本となります。通勤時間を短縮したい人や車通勤を避けたい人には向いています。また、駅に近いことは保護者にとっても送迎が便利であるというメリットになります。

 

独自性の強い保育ができる

音楽やスポーツなど独自のプログラムを導入している保育所が多いため、認可保育園とは少し違う雰囲気の保育園で働きたいという人は、ぜひ保育内容をチェックしてみてください。

 

より個々に応じた配慮が求められる

認証保育所では13時間開所が基本となります。子どもによっては早朝から夜間まで利用する場合もあります。また、保護者の就労状況や家庭の都合により短期間で転園を繰り返す子もいるため、1人ひとりの子ども、1つ1つの家庭に応じた配慮や援助が重要になるケースが多いです。

 

限られた面積の中で保育を行うため工夫が必要

都市部に設置されている認証保育所では、限られた面積の中で子どもたちが生活しています。園庭がない保育所も多く、近所の公園を園庭の代わりに利用することも珍しくありません。保育室が狭いことや園庭がないことは必ずしもデメリットではありません。おうちのようなコンパクトな環境を活かし、子どもたちがのびのびと生活できるよう工夫してみましょう。

 

まとめ

一口に認証保育所といっても様々な保育所が存在します。

就職先として認証保育所を検討している方は、ぜひ就職前に見学をして施設の雰囲気を感じてみましょう。保育内容や子どもたちの様子なども実際に見てみることで、働くイメージが湧いてくると思います。

 

佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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