子ども一人ひとりを理解しようと、日々向き合っている保育者。それでも、「この子は慎重な子」「落ち着きがない子」など、知らず知らずのうちに子どものイメージを決めてしまうことはないでしょうか。
こうした思い込みには、「認知バイアス」と呼ばれる心の働きが関係していることがあります。
今回は、保育にも役立つ「認知バイアス」についてお伝えします。
認知バイアスは誰にでもある
認知バイアスとは、物事を判断するときに生じる思い込みや考え方の偏りのことです。
これは特別な人だけに起こるものではなく、誰にでもある自然な心の働きです。限られた時間の中で物事を判断するために、脳が情報を整理しようとすることで生まれます。
例えば、最初に「活発な子」という印象を持つと、その後も元気な姿ばかりが目につきやすくなることがあります。反対に、友だちを気遣う姿や、一人でじっくり遊ぶ姿を見逃してしまうこともあるかもしれません。
子どもの変化に気づきにくくなってしまうかも
保育では、一人ひとりの子どもを理解することが大切です。しかし、その理解が固定されたイメージになってしまうと、新しい成長や変化に気づきにくくなることがあります。
昨日まで苦手だったことに挑戦していたり、いつもは消極的な子が友だちを誘って遊んでいたり。子どもの姿は毎日少しずつ変化しています。
だからこそ、「この子は○○な子」と決めつけるのではなく、「今日はどんな姿が見られるかな」という気持ちで関わることが大切です。
先入観を手放して子どもを見ることで、新たな一面に気づける場面も増えていくでしょう。
思い込みに気づくことが第一歩

認知バイアスをなくすことは簡単ではありません。
だからこそ大切なのは、「自分にも思い込みがあるかもしれない」と意識することです。
例えば、気になる子どもの姿があったときには、「今日はどんな場面でそう感じたのだろう」と事実を振り返ってみる。「他の先生はどんな姿を見ているだろう」と周囲の意見を聞いてみる。そんな習慣が、思い込みに気づくきっかけになります。
保育は、一人の視点だけで行う仕事ではありません。職員同士で子どもの姿を共有することで、多面的な理解にもつながります。
目の前の子どもの「今日の姿」を大切にしながら、一人ひとりの成長を見守っていきたいですね。
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めぐみ先生
元保育士。ライター歴10年。 子育てをしながら保育の記事を書いています。 保育現場で働く方や、保育者を目指している方に役立つコラムをお届けします。 |
