スプーンやフォークを使うとき、うまくすくえない、口まで運べない、食べものを落としてしまう。そんな姿が見られると、つい手の動かし方に目が向きます。
しかし、食具の操作には、手だけでなく、姿勢や肩、肘、手首など、身体全体の動きが関わっています。
今回は、食具のつまずきを少し違った角度から見てみましょう。
手を動かすには、身体の土台が必要
スプーンを持つとき、動いているのは手や指です。でも、その手を自由に動かすためには、身体を安定させることも大切です。
例えば、椅子に座ったときに足が床につかず、身体がぐらぐらしているとします。その状態では、手を細かく動かすことにも力を使わなければなりません。
反対に、足やお尻などで身体を安定させることができれば、手を動かすことに力を使いやすくなります。
食具の使い方を見るときには、「握り方はどうかな?」だけでなく、「姿勢は安定しているかな?」と全身を見る視点も大切です。
肩や肘の動きにも注目
食具を口まで運ぶ動作には、肩や肘、手首など、さまざまな関節が関わっています。
例えば、肘をうまく動かせないと、スプーンを口まで運ぶために身体を大きく傾けたり、肩に力が入ったりすることがあります。
また、手首をうまく使えるようになることも、食具を操作するうえで大切です。
そのため、「もっと上手に持って」と手元だけを直そうとするのではなく、どこで動かしにくさが生じているのか、動作全体を見てみると、困りごとの理由が見えてくることがあります。
食具だけで練習しなくてもいい

食具を上手に使えるようになってほしいと思うと、食事の時間にスプーンやフォークを練習させたくなるかもしれません。
でも、手や指を使う経験は、食事の時間だけにつくられるものではありません。
積み木をつまむ、洗濯ばさみを開く、小さなものを指先で動かす、両手を使って遊ぶ。こうした日常の遊びの中にも、手や腕を動かすさまざまな経験があります。
食具の操作だけに注目するのではなく、遊びや生活の中で身体をどう使っているのかにも目を向けてみましょう。そんな視点が、子どもに合った援助を考えるきっかけになるかもしれません。
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めぐみ先生
元保育士。ライター歴10年。 子育てをしながら保育の記事を書いています。 保育現場で働く方や、保育者を目指している方に役立つコラムをお届けします。 |
