保育士転職コンサルタントが教えるお仕事探しコラム

学童ってどんな場所?求人の動向は?仕事内容は?

 

保育園の待機児童問題がニュースで取り沙汰されておりますが、実は、小学校に上がってからの預かり先を見つけることができずに仕事を辞めることを余儀なくされる保護者が急増しています。今回は、この問題を解消するために設置が進められている『学童保育』にスポットを当ててみました。

 

学童保育は放課後の生活の場

学童保育は、放課後に保護者が仕事などで一緒にいられない児童にとっての生活の場となっています。
対象年齢はこれまで1~3年生が中心でしたが、児童福祉法の改定により、2015年から4~6年生の児童も対象となりました。

設置場所は、児童館の一区画に部屋を設けていたり、学童単体として建物が建てられている施設もあります。しかしながら近年では、都市部ではこういった場所を確保することが困難となっており、放課後の小学校の空き教室を利用するケースも増えています。

 

学童保育の求人枠

保護者や地域住民等がつくったNPO法人や社会福祉法人、また都内を中心に株式会社の学童が増えています。
こうした運営施設のほとんどは、市区町村からの依頼で運営していたり、公立の施設を指定管理者制度(公設民営)をとして受託して運営しています。

 

正社員としての雇用が増えた!?

ここ数年、都市部を中心に学童指導員の不足が始まったことや、保育園を運営する株式会社の学童事業への参入が増えたことで、正規雇用の求人枠が広がってきました。
また、非正規雇用であっても賞与の支給があったり、時給1,300円を超える派遣の求人も出始めています。

ただ、労働条件の向上は徐々に進んでいるものの、資格や経験がない方や、都市部以外で勤務する方については、子どもの受け入れが始まる午後のみのパート・アルバイトからスタートせざるを得ないこともあります。
何とか生活費を工面しながら資格の取得に向けての勉強や、勤務経験を積んでいき、正規雇用を目指していかなければいけないこともあり、地方を中心に現場からはさらなる処遇改善の声が上がっています。

 

 

~学童で働くってどんなカンジ?~ 現役職員インタビュー

認可保育所で2年間勤務後、学童指導員として新たな道を歩み始めたSさん(24歳 女性)。今回はそんなSさんに仕事内容や職場の雰囲気などを聞いてみました。

学童指導員になった理由は?

Sさん:以前、保育園に勤めていた時に幼児クラスを担当していました。毎日、できることが増えていく子どもたちを見ているうちに、『この子たちがもっと大きくなったらどんな風に成長していくんだろう?』という幼児期を過ぎた後の成長を見てみたい気持ちが強くなり、保育士の資格を活かして小学生を見ることができる学童の仕事に興味を持ちました。

1日の業務の流れは?

Sさん:平日は朝9時過ぎに出勤します。子どもたちが来るのは午後からなので、それまでに書類を書いたり、制作をしています。また、日によってはおやつの買い出しに行ったり、ミーティングをしています。
午後から受け入れが始まると、子どもたちはまず宿題を始めます。一区切りついたら次はおやつの準備。 その後は、主に子どもたちの自由遊びの見守りをしながら、全体に気を配りながら子どもたちの遊び相手になったりしています。
また、土曜日や夏休みなどの長期休暇中は、1日を通して子どもたちの見守りをしています。

どんな職場なんですか?

Sさん:私の勤めている学童にはとにかく個性的な人がたくさんいます!
学童には保育士だけでなく、教員免許をもっている方もいて、前職で小学校の保健室の先生だった主婦の方や、高校で美術を教えていた方もいます。自分の得意なことをみんながそれぞれ活かしながら、協力して施設の運営にあたっています。

普段、気をつけている事は?

Sさん:学童に通っている子は保育園と同じで両親の仕事など、何らかの事情で保護者と過ごす時間が短いケースがほとんどです。 それゆえに、常に寂しさを抱えながら生活している子が多い気がします。
だから、親の代わりにはなれないものの、少しでも楽しく過ごしてもらえるように配慮したり、悩んでいるサインを出していた時にはいち早く察知してあげられるよう心がけています。

今後の目標は?

Sさん:今の仕事を通して、これまで以上に子どもが考えていることを知りたいと思うようになり、一緒に解決していく方法を深く学んでいきたいと考えるようになりました。
まだまだ夢ではありますが、いつか子どもの心理カウンセラーをしてみたいと思っています。これからも毎日の仕事の中でも本気で子どもたちと向き合いながら、同じ視点を持ち続けることを大事にして働いていきたいです。

 

~学童保育のマメ知識~ 小1の壁

産休・育休を終えて何とか職場に復帰したのもつかの間、ひとり親家庭や共働き家庭の子どもが小学校に入るタイミングで直面するのがこの『小1の壁』です。

政府は日中に保護者が家にいない子どもたちの居場所を作るために全国で30万人分の学童保育の定員増を目指していますが、設立場所の確保が難しく、指導員が不足し始めている地域が出てきていることもあり、想定しているペースに対し、開所が追いついていないのが現状です。

 

 

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