めぐみ先生の保育コラム

保育に図鑑を取り入れよう

保育室に置く本といえば、まず絵本をイメージするかもしれませんが、自然や科学について書かれた「図鑑」も子どもたちの心を育てる本の一つです。保育の中にどのように取り入れていけるかを考えてみましょう。

 

図鑑は子どもたちの興味を深めるきっかけに

自然物から科学まで、図鑑を開くとさまざまな事柄について知ることができます。リアルな写真と解説は読む人の探究心をくすぐり、私たち大人も夢中になって読み込んでしまいます。

保育現場では、図鑑は子どもたちの興味を深めたり、探究心を養ったりするツールとして活用されています。

「これなんだろう?」と思った時に図鑑を開けば、植物の成長の様子や生き物の名前について知ることができるのです。

 

図鑑をどう活用する?保育者の働きかけが重要

本棚に図鑑を入れておくだけでは、子どもたちの心は育ちません。子どもたち興味を持っているテーマに沿って、保育者がページをピックアップして見やすいところにコピーを掲示したり、虫かごの隣に置いてすぐに子どもが図鑑を開けるようにするなど工夫をしましょう。

また、保育者が一方的に子どもに図鑑を与えるのではなく「なんだろう?先生も気になる!一緒に調べてみよう」と、子どもたちと同じ目線で事象に興味を持ち、図鑑を開くことが大切です。

 

読むだけで終わらない!図鑑から広がる世界へ

図鑑を読んで生き物や植物の名前を覚えて終わりではなく、ぜひそこから外の世界に目を向けてみましょう。園庭や公園以外にも、自然や科学にまつわる事柄はたくさん散りばめられています。

 

たとえば、給食で出てきたニンジンに対して子どもたちから「ニンジンはどうやってできるの?」という疑問の声があがったら、図鑑でニンジンの育て方や種類について調べてみましょう。図鑑で「ニンジンは甘い」「料理やお菓子づくりにも使う」という知識を得たら、次はどんな活動ができるでしょうか?

子どもたちと一緒にニンジンのお菓子作りをしたり、甘いニンジンを作るための栽培方法を農家の人に聞きに行ったり、おうちで食べたニンジンのおかずを調べてきたり……子どもたちの探究心に合わせて色々な活動ができそうですね。

 

そして、保育者自身も自然物や科学に興味を持ち、新たな発見を楽しむことが大切です。先生がきらきらと目を輝かせて調べたり探したりしている姿は、子どもたちの気持ちも刺激します。

 

[wc_box color="secondary" text_align="left"]

佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

[/wc_box]

-めぐみ先生の保育コラム

© 2011 保育パートナーズ