めぐみ先生の保育コラム

子どもの肌着はなぜ必要? 肌着の役割は?

保育の中で肌着の使い方について悩んだことはありませんか。

夏は肌着を着ずにTシャツだけのほうが涼しいのでは? 冬は厚手の下着では暑すぎるのでは? などなど、季節ごとに様々な疑問があると思います。

 

今回は、肌着の役割について解説します。

 

肌着にはどんな役割があるの?

肌着の主な役割は、体温調節を助けることと、皮膚を清潔に保つことです。また、Tシャツやトレーナーなどの衣類から受ける刺激は、肌着によって軽減されます。赤ちゃんから高齢者まで、衣類を直接身に着けるよりも、肌着を一枚着たほうが快適かつ衛生的に過ごすことができます。

 

肌着は皮膚から出る汗を吸い取り、衣服の中で蒸れるのを防ぐ機能があるため、季節を問わず着用したほうがよいでしょう。たくさん遊んで汗をかいたらこまめに肌着を交換することも大切です。

 

また、一般的にはポリエステル素材よりも綿素材のほうが吸水性が高く、汗をかいてもベタつかずに過ごすことができます。冬場はキルティング素材など厚みのある長袖の肌着を着用する子もいますが、園では活動量も多いためいつもより汗をかきやすくなります。室内では温度調整をしっかりと行えば薄手の肌着でも寒くはありません。厚手の肌着を常用している場合は、夏と同様に薄手の肌着を用意してもらうように保護者へお願いしてみましょう。

 

肌着の習慣は家庭や国の文化で異なる。保護者にどう呼びかける?

保護者にはおたよりなどを介して肌着の役割について伝え、子どもたちが快適に過ごせる肌着を用意してもらうのがベストです。しかし、肌着に対する価値観は家庭ごとに異なります。さらに、国によっては肌着を着ない文化、もしくは常に厚手の肌着を着用するといった文化もあり、理解してもらうのがなかなか難しいケースもあります。

 

園として強制することはできませんが、おすすめの肌着を紹介したり、保育士ではなく看護師から伝えるなど工夫してみるとよいかもしれません。多様性を受け入れながら、柔軟な対応ができるとよいですね。

 

佐藤愛美(さとうめぐみ)

保育ライター。保育園や子育て支援施設にて担任や育児講座等の業務を経験。2016年にはフリーライターに転身。保育園の取材記事やコラムなどを中心に執筆し、現在に至る。

保育の仕事の魅力や、現場で活躍する保育者たちの生の声をお届けします。

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